野鳥の森地区の植生管理
... 観察舎周囲を明るくする ...
日時 2013/10/19(土) 10:00〜12:30 曇
場所 生田緑地 野鳥の森地区(野鳥観察舎周辺)
参加 清田陽助、白澤光代、額谷悠香
(市民部会事務局)岩田臣生、岩田芳美 5人
10月の里山倶楽部Bは、野鳥の森のほぼ中央にある野鳥観察舎周囲のヒサカキ、アズマネザサなどを除伐し、放置された伐採材を片付け、当該部分をスポット的に明るくするための活動を行いました。
野鳥の森については、夏には木陰が連続していて涼しく自然観察が楽しめること、
園路を歩いて野鳥観察が楽しめるように大きな樹木が高木層の樹冠を形成していること、
林床に見られる里山の植物を保護すること、
等々を目標としています。
しかし、谷戸の中に突き出した当該観察舎の周囲にはヒサカキやシラカシが育って、谷戸の樹冠下の空間を眺望することができない状態になっていました。
また、亜高木ではあっても、観察舎周りのヒサカキは暗く、気味悪いぐらいの雰囲気を醸していました。
そこで、今回の10月の里山倶楽部では、この観察舎周りのヒサカキを除伐するとともに、当該地区に生き残っている希少な植物の保護を行うことにしました。
集合はビジターセンター2階入口付近にしました。
活動対象地に着いたところで、保護すべき植物を確認しました。
これは除伐してはいけません。
関東地方以西に分布する日本固有種で、県内では北丹沢、東丹沢、小仏山地、相模原台地、多摩丘陵などに見られる植物です。
市内の記録は多摩区内の2ヶ所のみです。
状態は、ヤブムラサキ、ヤツデ、アズマネザサなどに覆われていました。
ここでは、この植物を最優先して保護したいと思います。
園路に面したテーブルベンチからは奥の観察舎が見えない状態になっていました。
観察舎周囲のヒサカキはいずれも下の方に枝葉をつけていません。
また、南側のヒサカキの葉が枯れていました。
その南側には、一昨年或いは昨年の台風で折れたコナラでしょうか、何本も捨てられていました。
柵際までアズマネザサが押し寄せている所もありました。
カシワバハグマやタマノカンアオイも姿を現しました。
途中で休憩しました。
アズマネザサや放置材を片付けていったら、ツチグリが出てきました。
放置してあった材の中には直径20cmを超えるものもあり、切断に手間取るようなものもありました。
除伐材は一番奥のやや平坦な場所に積みましたが、活動を終える頃には大きな山ができていました。
参加者人数が少ない回でしたが、活動目的は果たせたと思います。
帰りに青少年科学館裏の枯れた樹木の確認に行きました。
枯れたために伐採したいという樹木はコナラ4本とヤマザクラ1本でしたが、いずれも科学館新館建設工事のために高い位置で伐採されているものでした。
伐採時期や伐り口の処理などに問題があったものと推察されます。
見事に、先を伐られたものだけが枯れて木肌にキノコが生えていました。
これらは倒れれば建物にぶつかるのは必至でしたので、山側に牽引して伐採し、伐採材は、昔、落葉だめにしていた少し平坦な場所に積んでくれるようにお願いしました。
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