日時 2014/1/18(土) 10:00〜13:00 晴
場所 生田緑地 萌芽更新地区
参加 (資生堂)莇 清
(富士通)河内野徹、柴田 信、丹野光男、中根健彦、中根雅貴(小学生)、渡邊洋己
(生田緑地の雑木林を育てる会)白澤光代
(かわさき自然調査団水田ビオトープ班)小泉恵佑
(生田緑地整備事務所)清田陽助
(生田緑地運営共同事業体)額谷悠香
(市民部会事務局)岩田臣生、岩田芳美 13人
※ ( )内にに所属を記載しましたが、里山倶楽部への参加は個人的なボランティア活動です。
1998年末に萌芽更新を目指してコナラ林を伐採してから9年経った2008年1月の市民部会で、萌芽更新地区をどのように管理するかについて話し合い、
萌芽更新を繰り返す明るいコナラ林として観察会としても活用できる雑木林という目標を合議しました。
その後、当該地区の一部について林床を明るくするために胸高直径20〜30cmのムクノキ、キリ、アカシデ、ミズキ、アカメガシワ、ヤマグワなどの高木の除伐を行ってきました。
林床が明るくなったことで、ゴンズイはじめ様々な実生が育ち始め、生き残っていたコナラやクヌギが勢いを取り戻し、夏草の繁茂が著しくなりました。
しかし、コナラは発芽後1年以上成長する姿を見ていません。
林床の明るさは未だ不十分かも知れませんが、今冬、萌芽更新を目的とするコナラ、クヌギの伐採に着手することにしました。
そして、前回(12月)の里山倶楽部で下草刈りを行い、今回、1月の里山倶楽部で、斜面の下側の園路に近い部分のコナラ、クヌギの萌芽更新を目指した伐採を行うことにしました。
集合場所の生田緑地整備事務所前を出発して直ぐの谷戸への降り口の辺りでフユシャク類のメスを観察しました。
メスは翅が退化していて飛べません。しかも冬を繁殖期にしている蛾です。
萌芽更新地区の下(西側)のデッキに着いたところで、荷物を置いてから、参加者10人を5人ずつの2班に分けて、樹木の伐採と下草刈りを交代で行うことにしました。
事務局と小泉はサポートです。
今回樹木を伐採する範囲は狭いので、数ヶ所で同時に活動することは危険です。
活動経験者には物足りないと思いましたが、除伐のための伐採ではないので仕方ありません。
当該地区を萌芽更新地区と呼べる場所にすることを話し合ってから6年が経過し、やっとコナラ、クヌギを伐採できる時が来ました。
この思いは今回の里山倶楽部参加者には伝えようもありませんが、出来る限り丁寧な作業をしてもらいたいと思い、
まずは目標のイメージを確認し、伐り方の説明を行いました。
今回の活動では、伐採した後の切株は将来にわたって生き続けて、繰り返して萌芽枝を採取できるようなイメージで考えました。
これは雑木林を更新するための本来の萌芽更新ではないと思いますが、一種のデモンストレーションとして、萌芽を観察できるような切株も残すべきと考えたからです。
そして、特にお願いしたことは、伐採後の切株に対する負荷をできるだけ小さくするために、目標イメージとしての切株の高さよりも60cm程上で伐倒することです。
樹木の伐倒はツルを効かせてゆっくり倒すのが安全とされていますが、ツルを機能させると、どうしても切株側が裂けてしまいます。
実際、今回の作業でも50cm程も裂けたコナラがありましたが、これは直径の2倍以上でした。
そこで、一旦高い位置で伐倒してから目論んだ位置で伐り直す方法を採ることにしました。
このため高い位置での伐倒になることを理解していただいてから作業を開始しました。
実際に複数ヶ所で同時に作業できる状態ではありませんでしたので、全員で少しずつ交代しながら進めました。
1本伐倒したら全員で枝を落とし、カントリーヘッジに積みました。
伐倒は高い位置で、しかも傾斜地であったために、なかなか活躍できなかった小学生も、ここでは上手に鋸を使っていました。
2本目は1.5m程の高さのところから若い枝が伸びていました。
見た目は萌芽枝のようなエネルギーを感じる木肌をしています。
そこで、中途半端な高さながら、今回はこの枝の出ている所を伐採位置とすることにしました。
幹側を伐倒してみたら中に空洞ができていて、水や黒いドロドロしたものがあり、腐りかけているように思われました。
その腐食がどこまで進行しているのかは不明でしたが、このために萌芽枝のような枝が勢いよく伸びていたのだと納得しました。
この位置が適切かどうかは疑問が残りますが、より低い位置で伐り直すことは可能なので、今夏の状態を観察することにしました。
もう一つのグループは少し南側のアズマネザサ刈りを行いました。
前半の作業を終えて、一休みしました。
後半は作業交代です。
前の班と同様の説明と注意を行ってから作業を開始しました。
2本目はクヌギです。
安全を確認しながら、前半のチームが伐り残していたところも並行して伐ることにしました。
伐っていたクヌギが倒れ始めた瞬間です。
通りかかった親子連れの来園者が通り過ぎてから倒したのですが、物珍しさからか、少し離れたところで見ていました。
伐倒直後です。
皆さんが自分たちで伐倒したコナラを片付けている間に、50〜60cmの高さで伐り直す作業は岩田が行いました。
後半のアズマネザサ刈りは前のチームの続きです。
今回の活動を終了し、合計コナラ3本とクヌギ1本を伐採しました。
今年は、これらの切株からの萌芽の状態をモニタリングすることになります。
夏草の繁茂は著しいので、萌芽の保護も必要だと思います。
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