萌芽更新を目指したクヌギの伐採
日時 平成29年(2017) 2月18日(土) 10:00〜13:00 場所 生田緑地萌芽更新地区 参加者 工藤思由(高1)、羽柴辰弘(高1) (富士通) 東 陽一、岩渕裕輝、鈴木幸記、丹野光男、後山俊雄、向井 忠、森 正徳 (生田緑地整備事務所) 清田陽助、矢口菊子 (生田緑地運営共同事業体)額谷悠夏 (かわさき自然調査団市民部会事務局)岩田臣生、岩田芳美 14名 生田緑地の木をあんなに伐ってしまって、どうしたんだ。 丸坊主じゃないか。これからどうする気だろうか。 全く、しょうが無いな。あんなに、木を伐ってはいけないって言ってたのに。 公園がこれじゃ、困るよな。 これは、萌芽更新地区の樹木伐採が行われた翌年、1999年8月9日に発行された「切り株だより 1」の冒頭に掲げられたもので、 市内の理科の教師が生田緑地の伐採更新地を見た感想です。 そして、一般には、樹木の伐採=自然破壊と考えられていたこと、伐採更新についてのコンセンサスは全く得られていなかったことなどが綴られており、 当時の状況を知る市の職員からも、沢山のクレームが市に寄せられたことなどを聞いています。 だったら、更新のための里山管理を継続して萌芽更新を繰り返す雑木林を観察できるようにするべきだったと思いますが、何をしていたのか、記録がありません。 6年後の 2004年に下草刈りが行われ、何も分からないままに私も参加しましたが、硬いアズマネザッサだけを刈れと言われて、植生管理というのは難しい重労働だと感じたことを覚えています。 伐採後9年が経過した頃、萌芽更新地区の樹木の状態は、薪などを採るための伝統的な管理がなされている雑木林とは、とても思えない状態でした。 そこで、2008年1月に、市民部会を開催し、当該地区の植生管理について意見交換を行い、改めて伝統的な里山管理としての萌芽更新地区を目指すことを合議しました。 しかし、そのためには、既に大きく成長してしまったキリ、アカメガシワ、ミズキ、ムクノキ、ヤマグワなどを伐採しなければなりませんが、ノコギリさえ持っていなかった市民団体にとっては、 どうすれば良いのか、分からず、アズマネザサ刈りを基本にしながら、毎年少しずつ大きな樹木の伐採も行い、樹林内を明るくしてきました。 林内が明るくなると、弱々しく、枯れそうに見えていた補植クヌギが急に成長し始め、直径30cmを超えるものも現れましたので、当初補植したクヌギの伐採を急ぐことにしました。 水田ビオトープ班の活動は 13 年、愛称を里山倶楽部とした市民部会の活動も 10 年を超え、地場の大企業である富士通株式会社環境本部との連携・協力を得られるようになっていますので、 大径木の伐採も、楽しいレクリエーションとして実施できると考えました。 1月の里山倶楽部Bでは、大径木になってしまったクヌギを3本伐採しました。 1/21(土) 里山倶楽部 クヌギ(直径30cm程度)3本伐採 その後、水田ビオトープ班では、この3本の切り株の伐り直しを行い、更に、クヌギ1(1988年に伐採、萌芽更新していた切株)、アカシデ 1本を伐採しました。 1/26(木) 水田ビオトープ班 伐採クヌギ 2本の伐り直し 2/ 4(木) 水田ビオトープ班 伐採クヌギ 1本の伐り直し 2/ 9(木) 水田ビオトープ班 クヌギ(33cm)、アカシデ 伐採 2/16(木) 水田ビオトープ班 伐採クヌギ 1本の伐り直しと片付け 今回は、事務局を除いた 12 名を 4 名ずつの 3 チームに分け、大径木を伐採するための 2 チームが クヌギ 4 本を伐採し、 残る高校生 2人が入ったチームが ウワミズザクラ(直径 20cm程)、コナラ(直径 10cm程)などの小径木や低木層の伐採をするということを基本にしましたが、 各自、その場その場の状況に応じて積極的に活動してくれました。 切り株の伐り直しは、水田ビオトープ班として引き受けなければなりませんが、伐採材の片付けという大変な活動は済ませることができました。 対象地区は 500〜600uです。お互いに注意しながら同時並行して活動していましたので、活動時の写真は活動毎に分けることはできませんでした。 萌芽更新地区には、当初の伐採時に造ったカントリーヘッジ用の支柱が各所に立てられているので、伐採材はカントリーヘッジとして処理します。 中間で休憩し、集合写真を撮りました。 一日の活動を終えて、萌芽更新地区を見上げて、様々に感じることがあり、色々な話が始まりました。 |