希少種保護、観察 (水田ビオトープ班) 日時 2018/4/3(火) 9:00〜13:00 曇 場所 生田緑地 野鳥の森〜東口北雑木林〜ヨシ原〜萌芽更新地区〜 参加者 岩田臣生、岩田芳美 野鳥の森の尾根部に僅かに分布するスミレを保護するためのアズマネザサ刈りを行いました。 野鳥の森地区の植生管理については合議に時間がかかりましたが、神奈川県絶滅危惧植物の保護という目的のために合意され、2013年1月に、アズマネザサ刈りを行うことができました。 参照) 2013/1の活動 アズマネザサを刈ると、キッコウハグマが一面に広がっていました。 菖蒲池南側の小谷戸は、シラカシ、ヒノキ、カヤなどの常緑樹が多く、当該地区は比較的暗い場所です。 また、地形的には尾根部に位置し、緩い斜面にあり、乾きやすい環境にあると思われます。 スミレは、この小さな斜面の下端部にあり、種子ができても園路に落ちてしまうと思われます。 少し上に広がってくれないものかと思うのですが、そこにはアズマネザサが小さいながら密生しているので、これを刈っています。 今回は、葉だけでしたが、上方に 1株見つけることができました。 次は、昨年7月の里山倶楽部 B で活動した場所の状態を調べました。 参照) 2017/15の活動 コアジサイは小さな蕾をつけていました。 チゴユリ、クサイチゴなどが広がって咲いていました。 昨年刈らなかった場所には、しっかりアズマネザサが茂っています。 そこは今夏、アズマネザサ刈りを行った方が良さそうです。 東口に出てから桝形山への道を辿りました。 飯室層の観察ポイントに生えたコケの中から植物が生えていたので、観察していたら、突然、 アオダイショウの幼蛇が現れ、崖を登って逃げました。 東口北雑木林の希少スミレの状態も調べました。 先日、このスミレの上に倒れていたコナラを玉切りにしてどかしてもらった場所も調べました。 スミレの状態は非常に悪いものでしたので、今年は少し思い切った手入れをして、数年かけての回復に期待するしかないと思いました。 この付近にはネジキがあったはずなので、この状態も調べたら、半分ぐらいが枯れていました。 県内では、箱根、丹沢、小仏山地の岩尾根に見られ、多摩丘陵では乾燥した尾根に稀に見られ、麻生区、多摩区には記録があるものの、生田緑地では、これだけだったと思います。 葉が有毒な小高木です。 ネジキに絡みつくような状態だったヤマツツジの枝を伐り落とし、周りのアズマネザサを刈りました。 そこから桝形山に登り、北尾根を降りました。 戸隠不動尊の参道途中にあった木製デッキは修復を終えていましたが、花見客がバーベキューをやろうと持ち込んだもの、火気厳禁と知り放置していったものと思われる小物やマッチが転がっていました。 この参道沿いのアズマネザサが繁茂していました。 ここは、4月中に刈っておかなければと思いながら次に移動しました。 谷戸のヨシ原地区に降りました。 先日遅ればせながらのカサスゲ刈りを行った地区に、カサスゲが 1本、咲き始めていました。 下の田圃付近は、オオミゾソバ、カナムグラなどの芽が本葉を伸ばし始めました。 早くも、シュレーゲルアオガエルの声が聞こえていました。 上の田圃周辺の木々の芽やヤマザクラの花が雑木林の春を詩っています。 アズマヒキガエル幼生が泳ぎ始めていました。 スジグロシロチョウ、キタキチョウ、ツマキチョウ、アカタテハ、 キタテハなどが飛んでいました。 湿地の水路に水漏れを見つけました。これは次回の活動時に補修することにしました。 こちらでも、ツマキチョウ、スジグロシロチョウ、キタテハが飛んでいました。 水流沿いにイノデの新葉が光っていました。 クサソテツの葉が鮮やかです。 ハンノキの枯木を利用する昆虫がいないようなら、枯れたハンノキは伐採した方がいいと思うのですが。 ハンノキ林の中の季節も進み、ジロボウエンゴサクは終盤の装いでした。 ツボスミレは、盛りになっていました。 萌芽更新地区も春本番でしょうか。 アカネスミレ、オカスミレ、マルバスミレ、タチツボスミレ、 タマノカンアオイが咲いていました。
かわさき自然調査団の活動
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